日本は、不名誉にも世界に比べて英語レベルが非常に低い国です。ですが、お隣の韓国の英語レベルは日本と比べるとかなり高いのです。日本と韓国くらいで使われている試験ではありますが、TOEICのテストの平均点を見るとかなりの差があります。では、どうして韓国なそんなに英語が得意なのでしょうか。
理由として考えられるもののひとつは、韓国の受験システムです。韓国が受験シーズンに入ると、日本でも季節の名物のようにしてテレビで取り上げられますよね。受験会場に遅れそうな受験生を警察のバイクが送っていく映像は毎年恒例です。
そんな厳しい韓国の受験は一発勝負です。日本で言うところのエレベーター式の学校はレアですし、推薦がもらえて人より随分早くに合格しているなんてこともまたレア。受験は皆がその日一日でケリを付けるものなのです。
これだけ受験戦争が激しいと、勉強せざるを得ないのは確かでしょう。日本も世界と比べたら、学習塾があるように受験には厳しい方ですが、それをより過酷にしているのが韓国です。学生からしたら大変ですが、その分学習能力は上がるのでしょう。
また、韓国の英語レベルが高い理由のもうひとつは、貿易産業が発達していることです。韓国は輸入しているものが多いので、海外との取引が欠かせません。ですから、仕事上英語が必要となることが多く、新卒などにも英語力を求めるのです。就職にも影響してくると考えると、英語は科目の中でも特に勉強しておくべきものだという意識が根付きますよね。
もちろん英語力に個人差はありますが、韓国へ旅行に行ったという方の中には、街中で英語が喋れる人が多かったことにびっくりする人もいるそうです。机上の勉強だけでなく、ちゃんと会話までできる実践に対応した英語ができるのは強いですね。
国が違えば教育システムが違う、国の経済活動も違う、そしてそれが英語力に影響を及ぼすこともわかりました。日本がたまたま韓国のような状況ではないから、日本人の英語力は低いのだとは一概に言えませんが、近い国なのにここまで英語力に差があるのはなんだか寂しいものですね。
こればっかりはひとりひとりの努力でどうにかなるものではなく、日本の教育システムから変えていくしかありません。英語先進国、教育先進国の北欧などを見習って、よりのびのびと、かつ効率的・効果的な学習方法が提供されれば言うことはないのですが。そうならないうちは自分たちでどうにかするしかありません。
