書く:文章のコツ

英語のライティングにおいて、基本となる文単位の英作文ができるようになったら、それを組み合わせて『文章』を作っていくことになります。文章を作るときに重要なのは、伝えたいメッセージが一貫しているかどうかということ、また文章の流れが意識されているかということです。

例えば、『昨日、公園で犬の散歩をした。そこで友達にあった。そのとき、その友達に宿題について質問した』といった内容を伝えたいときに、それぞれを一文にすると次のようになります。

I walked my dog in a park yesterday.
I met a friend of mine there.
I asked him about our homework then.

これをそのまま順番通りに並べると、出てくる単語の意味だけを抜き出すと次のようになることが分かります。

『私』『散歩』『飼い犬』『公園』『昨日』『私』『会う』『友達』『そこで』『私』『訊ねた』『彼』『宿題について』『そのとき』

こうしてみると、『私』という要素が何度も繰り返されているために情報の流れが分断されているような感覚があるほか、『公園』を表すはずの『そこで』が離れたところに出てきてしまっていることなどが気にかかります。文章としては、次のような並びだとより分かりやすいでしょう(以下、括弧は省略可能であるか、または繰り返す必要が薄い意味を示しています)。

『昨日』『私』『散歩』『飼い犬』『公園』(そこで)(私)『会う』『友達』『そのとき』(私)『訊ねた』『彼』『宿題について』

これを参考に英文を書き直してみると、次のようになります。

Yesterday, I walked my dog in a park and met a friend of mine. Then I asked him about our homework.

最初の英文と比べると、文章の意味を追いやすくなっていることが分かるでしょう。これは、分かりやすく『古い情報』から『新しい情報』に文章が流れていることが理由です。『新しい情報』とは、この文章を読む人が知らない情報のことで、書き手はその『新しい情報』を補足しつつ、さらに『新しい情報』を伝えていくことで文章を作っていきます。英語においては、このように『古い情報』から『新しい情報』への流れを意識することが重要になります。文を読み進めていくと、自然に『新しいこと』が分かってくるというような情報の順序が好まれるのです。

このように文章の意味の流れを意識して文章を書くときに重要になるのが副詞や接続詞です。こういったものを意識しつつ、文章の意味がスムーズに『新しい情報』に流れていくことを考えると、文章のライティングがさらに読みやすいものになっていくでしょう。とは言え、こういったポイントはあくまで一文をしっかりと書けることが前提ですので、基礎をおろそかにしないように注意しましょう。

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