親世代とさとり世代の英語教育法はほぼ変わっていないのが事実

いわゆる親世代に当たる40代や50代以上の方の中には、「今の子どもたちは英語の教育が充実していていいなあ」と思う人がいるかもしれません。しかし、実際には子どもたちがやっている英語と、親世代がやってきた英語はほぼ違いがないことをご存知でしょうか。

ALTといって外国人を学校に派遣したり、小学生から英語の授業を取り入れたりと、なんとなく英語の教育法は変わっているような気がしますよね。しかし、これはパフォーマンスであって、蓋を開けてみると何ら変化はありません。

子どもたちは外国人を始めて見るだけであり、実際にあの数十人もいる教室でひとりひとりがALTと話す機会はありません。高校でも、ALTの立ち位置は非常に微妙で、英語の試験の採点の一部を任せたり、リスニング原本を読むだけということが多々あります。その人のバックグランドから海外の文化を知るきっかけにはなるかもしれませんが、英語力の向上にはなりません。

小学生のうちから英語の授業があると言っても、それは単に表現を丸暗記して言ってみるという遊びであり、中学生になったら元の文法メインの学習に戻るので意味のないものになってしまいます。ここで中学生になってからも英語を使う教育になっていれば良いのですが、いかんせん受験システムをかたくなに変えようとしないため、スピーキングやライティングの能力は気にされないのです。

今の子どもたちが大人になったら英語が喋れるようになっているのかというと、その答えはNOです。なぜなら、英語に力を入れ始めた時代の子どもたちはもう既に成人していますが、やはり英語レベルは以前のままだからです。

むしろ、親世代は詰め込み教育だった分英語の知識は高いかもしれません。今は脱ゆとりになった分少しは元に戻りましたが、それも微々たるもの。あいかわらず公立学校では土曜日の授業はないままですし、学習の進め方が早くなっているわけでもありません。

政府がいくら英語の教育を変えると言っても、受験システムが変わらない限りこれはずっと解決しない問題になります。学校の実情を知ってみると日本の英語教育は何ら進歩していないので、それにがっかりする人もいますね。だから今でも生徒にはオンライン英会話スクールや学習塾が人気なのです。あまり認めたくない事実かもしれませんが、親である場合は、子どもが学校に通っているだけでは英語は話せるようにならないと知っておく必要があるでしょう。

\ FOLLOW ME /