特に英語を独学で勉強している場合、リスニングの伸びに苦労するという人は多いものです。ここでは、リスニングが伸びない原因について深掘りすることで、適切な対策を打てるように考えてみましょう。
リスニングが伸びない場合にも、色々な理由があります。大きく分けると、音を正しく聞き取ることができない、速度についていくことができない、あるいは文法や語彙などに課題があるといった3つに分類することができるでしょう。ここで注意したいのは、自分では「速すぎるせいで理解できないのだ」と感じるとしても実際には分からない単語が多いせいで理解が追いついていない場合があるなど、必ずしも自覚的な理由と実際の理由が一致するわけではないということです。
リスニング能力を最短で伸ばしていくには、リスニングを苦手としている理由を正しく理解する必要があります。大抵の場合、前述した3つの理由のうちひとつだけが足を引っ張っているということは珍しいものです。そこで、3つの理由すべてが原因となっていることを自覚し、特にどれが大きな要因になっているかを考えて、その最も大きな要因になっている弱点を克服するのが最も伸びしろのある勉強方法であるということになります。
3つの原因のうち、速さが原因だと思われる場合、音声を遅くして聞いてみましょう。再生速度を調整できるデバイスや設定があればそれを使うのが良いでしょう。あるいはゆっくり話してくれているような音声を聞いて、それで理解できるかどうか確認してみましょう。仮にどれだけ速度がゆっくりである音声であっても聞き取れないということであれば、速さ以外のところに原因があるということになります。逆に一定の速度以上になると聞き取りにくくなるということであれば、それは聞き取れる速度に制限があるからということになります。
英語の発音に慣れていないために聞き取れないのだと思われる場合、複数の英語を聞いて、「この発音は聞き取りやすい」と感じるものがあるかどうか調べてみると良いでしょう。仮にどのような種類の発音であっても聞き取れないということになると、リスニングが苦手な理由が英語の発音ではないところにありそうだということになります。もちろん、基本的な発音について充分に理解していないために、すべての発音を正しく聞き取れないという場合もあります。その場合には、スタンダードな発音を勉強するところから始めると良いでしょう。もしも苦手とする特定の発音があるなら、それ相応の対策をすることが必要になってきます。
リスニングにおける速さも発音も根本的な問題ではないということになると、前提となる英語の知識に抜けがあることが予想されます。つまり、文法や語彙などに、理解する上でネックになるような知識の抜けがあることが想定されますので、あらためてそうした座学で得られる知識をチェックしてみるのが良いでしょう。