英語を話せるようになりたい、将来は英語を使って仕事ができるようになりたい。そんな風に思う人は多いでしょう。しかし英語の勉強は、学校の授業だけで完璧にできるものではありません。なぜなら、英語を使いこなすための勉強とはテストで点数を取るための勉強ではなく、現実に使われている言葉を学ぶということだからです。そこで重要になるのが、独学で英語を勉強するということです。
しかし、独学で英語を勉強する上では、いくつかの課題や不安もあるでしょう。この記事では、独学で英語を勉強するシーンについて、特にリスニングにフォーカスして独学方法を考えてみましょう。
・・・
リスニングができないという悩みがある場合には様々な原因がありますが、主には「単語が分からない」、「文法が分からない」、「発音が分からない」、「速さについていけない」などの原因が考えられます。ここではコミュニケーションをする上でリスニングに課題があるという想定で、それぞれにどのように対応していけば良いかということについて考えてみましょう。
こうした原因の中で「速さについていけない」というものについては、実はコミュニケーションにおいてはさほど大きな問題にはなりません。なぜなら、実際に相手が早口であることも多く、速さのせいで聞き取れないならば「もう一度言ってほしい」ということを相手に伝えればコミュニケーションが成り立つからです。
それ以外の原因の中でリスニングができない場合に最も多いのは、「発音が分からない」というパターンです。人間は、自分で発音できない音や速さの言葉を正しく聞き取るのに苦労する生き物です。そのため、自分で正しく発音を理解できていない場合、リスニングではそこが足を引っ張ってしまうことがあるのです。
発音のチェックは、まず発音記号を覚えるところから始まります。英単語をカタカナに変換して覚えるのではなく、発音記号を見たときにそれを参考にして発音できるようにしておきましょう。例えば、ǽやɔ、ɑなどの発音記号がどういう音になるのかを、細かくチェックするのです。こうした発音記号のチェックについては、発音記号についてまとめられている市販の本から、自分にあっているものを選んでOKです。
次に、単語の発音をチェックしましょう。知っているはずの単語でも、いざ発音記号をチェックすると想定していた発音と全く違うということもあります。例えばopenは”オープン”だと記憶されていることも多いですが、実際には[ə́upən]という発音で、(本当はカタカナにするのはよくありませんが敢えてカタカナにすれば)”アウプン”に近い発音になります。他にもonlyは”オンリー”ではなく[óunli](オゥンリィ)であるなど、イメージと発音が異なる単語に気付くことができるでしょう。
もちろん、こうした個々の単語の発音は、文章になると発音が変わってしまうということもあります。しかしその前提として個々の単語の正しい発音を理解しておくことは、変化した音を聞き取る上でも非常に重要なことなのです。したがって独学でリスニングを伸ばしたいという場合には、まず発音記号を学び、それから知っている単語の発音記号を逐次チェックする。これを徹底するのが、独学における第一歩と言えるでしょう。